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「男が設計するということ」
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お金のかからない暑さ寒さ対策
健康をつくるsoradomaの家
2011.3.11東日本大震災が、より安価で、より普及しやすいエコハウス「そらどまの家」を実現させました。
東京芸術大学(当時助教授)の奥村昭雄の指導の下に 自宅を使って空気集熱方式のOMソーラーに取組んでから35年、OMソーラー協会が活動して25年、さまざまなパッシブソーラーシステムを手掛け取り組んできました。
しかし、一軒200万円から250万円かかる現行のシステムでは、東北の震災復興住宅には役立たないと考え、限りなく単純で、限りなく安価なシステムを真剣に考え始めたのです。
約一年半の試行錯誤の結果は、市販品の24時間全熱交換型換気扇、センサー付きスイッチ、24時間タイマー、モーターダンパー2台、手動ダンパー1台、の組合せでした。また、補助熱源には、ヒートポンプを使うことはこれまで通りでしたが、室内側の放熱器をエアコンではなく、輻射式ラジエターを使うことで、システム全体の弱点をカバーするとともに、理想的な温熱環境を得ることができたのです。
結果は、戦後60年間の空気で暖冷房するエアコンをやめ、空気を使わない輻射式冷暖房を提唱することになりました。空気を動かさなければ、空気本来の断熱性を暮らしの中で役立たせることができるのです。また、暖房時の乾燥、冷房時の高湿度も解消できることになるのです。室内の粉塵を巻き上げることもなくなり、さらに湿度コントロールも自由になる可能性が高いのです。
こうして、「そらどまの家」のシステムの心臓部が整ったのです。
しかし、現行の住宅には建築本体の健全化に課題がありました。
- 構造用合板で囲ってしまった住宅は、透湿・通気のない空気環境をつくっている →「呼吸する家」の実現
- 断熱材の力が1部に限られているため、熱容量・輻射熱にたいして弱点を持つ
→「総合的な断熱工法」の実現
- 調湿なしの断熱工法だけでは高温多湿・低温低湿の日本の気候に快適をもたらすことはできない →「調湿性のある材料と工法」の実現
「そらどまの家」は、これらの課題に対しても正面から取組み、省エネルギーだけではなく、人間にも建築にも健康な家を実現していきます。
また、そのために「エコハウス研究会」を全国に組織し、それぞれの地域にあったエコハウス実現のために、技術者と研究者がそれぞれの経験を交流し学び合う機会を積極的に展開していきます。
私たちの技術と学びの原点は、私たち自身の歴史であり伝統です。一万年を超える住居の歴史は自然との共生の物語です。
現代住宅は、この共生の知恵に学ぶところから再構築して行かなければなりません。そこには無限の知恵があるからです。
かやぶきの屋根は、夏涼しく冬温かかった。夏は気化熱、冬は乾燥して断熱効果があった。
太陽光発電と高断熱高気密だけではエコハウスはできない。
昔ながらの、電気や石油を使わないで暮らし続け生き続けていた知恵や方法には、現代でも自然との付き合い方に多くの示唆を与えることができる。
木と土と草で作ってきた伝統民家には、そうした共生の哲学と知恵がふんだんに詰まっている。
土は、大気の変化と共に反応し毎日の暮らしを快適にしてくれる。
木材は緩やかな反応で四季の変化に対応する。どちらも頼りになる力持ち。
草葺き屋根は、夜露をいっぱい吸い込み、日が昇ると気化熱で屋根裏を冷やしてくれる。昔は屋根裏で蚕が育った。
コンクリートやレンガで被わない地面は、加熱しない。室内に涼しい風が入ってくる。
「そらどま」は
太陽と地球が 住まいと暮らしを やさしく包みます。
地球の恵みの素は 太陽の熱
その熱は 1億5千万㎞を駆け抜けてきた輻射熱です。
「そらどま」は
その輻射熱を 住まいに 採り入れ
その輻射熱で 採暖採涼をします。
太陽の恵み「そら」の熱と 地球の恵み「どま」の熱を
両手両足を背一杯広げて 受取る仕組みです。
そして、人と住まいの健康の素
「呼吸する家」をつくります。
「そらどま」+「呼吸する家」=「そらどまの家」
「そらどまの家」はすべての人に開かれたシステムです。
フランチャイズではありません。普及すること、そして自分流の味付けができてこそ、自分が使えるシステムと言えるのではないでしょうか。
そして、大切なことは フランチャイズのように一つのシステムを全国に普及しようというものではなく、その土地の微気候、それぞれの工務店の工法や技術力にふさわしい、きめの細かいパッシブな家づくりを創案し、皆様のものにしていただこうというものです。
このような考えこそがパッシブデザインの本質と考えています。
このような考え方に共感していただける設計者、そして工務店の皆様とともに家づくりをすすめようと皆様にお呼び掛けいたします。